<!-- fullseye guide: 機械視覚の周辺知識。op ではなく、op に渡す値の
出どころを示す教材。関連 op: linescan_capture / sensor_spec -->
センサ側の台帳は image_sensors.md。こちらはカメラ側で、とくに
「センサ型番から引けない領域」と「エリアスキャンではない領域」を押さえる。
Basler / FLIR (Teledyne) / IDS / Baumer / Allied Vision / JAI / XIMEA / SVS-Vistek /
Matrix Vision / The Imaging Source など。搭載センサ(IMX / XGS / GMAX …)が公開されて
いるので、image_sensors.md の表から諸元を引ける。**カメラが変えるのは解像度の切り方
(端を落とすことがある)と、接続インターフェース由来のフレームレート・ROI 制約**で、
画質そのものはセンサで決まる。
Canon(自社製品専用)/ Teledyne DALSA・e2v(センサも外販)/ Photron(高速機)/
Vision Research = Phantom(28 µm 画素のカスタム、TMX は裏面照射)/ Hamamatsu(自社と
外部の混在。ORCA-Quest は Fairchild Imaging 開発)/ Sony(両方)。
→ 詳細は image_sensors.md の該当節。
エリアスキャン(VC / VN / VP / VNP / VQ / VZ / VX)とラインスキャン・TDI(VT / VL)を
広く持つ。仮想化の観点で重要なのは次の 3 点:
| 系列 | 特徴(公開仕様) | 光学モデルへの含意 |
| --- | --- | --- |
| VP | 25 MP〜288 MP、4.2〜31 fps。センサを周囲温度より最大 20 °C 低く冷却 | 長時間露光でも暗電流が抑えられる → 暗視野や微弱信号で効く。sensor_spec(dark_e_per_s=) を冷却前提の値にできる |
| VN | 静止物向けの超高解像度。VN-200MX は 50 MP を画素シフトで 427 MP まで拡張、CoaXPress で 30 fps | 画素シフトは「センサ=カメラ」の等式が崩れる例。実効画素ピッチが機械的に細分される |
| VT | TDI(時間遅延積分)。256 段で感度 256 倍、ラインレート最大 300 kHz。FPD / 半導体検査向け | エリアセンサの模型では表せない(下記) |
ラインスキャンカメラの草分け。手作業の外観検査をラインスキャンで自動化した最初期の
1 社で、ピンホール検査・欠陥検出・シート幅測定に使われる。近年は半導体製造装置と
液晶パネル検査での採用が中心。国際宇宙ステーション「きぼう」にも採用されている。
製品は TL- 系(例 TL-16KNCL / TL-8K35ACL / TL-4096UCL)と TLC- 系(カラー)。
> 註: 2026-09-05 時点で takex-system.co.jp は当環境から DNS 解決できず、
> 個々の型番の画素数・ラインレートは未取得。型番の命名(16K / 8K / 4096)が
> 1 ラインあたりの画素数を示すのは業界慣習だが、実数はデータシート要確認。
optscene のカメラはエリアセンサ(2-D 格子)だけで、ラインスキャンと TDI を表せない。
両社の主力がここなので、仮想化としては大きな欠落である。必要なパラメータ:
| パラメータ | 意味 | エリアとの違い |
| --- | --- | --- |
| 1 ライン画素数 | 4096 / 8192 / 16384 … | 高さ 1 の「センサ」 |
| ラインレート [kHz] | 1 秒あたりのライン数 | フレームレートに相当 |
| 搬送速度 [mm/s] | コンベアやステージの速度 | これと組で走査方向の分解能が決まる |
| 走査方向の画素実寸 | 速度 ÷ ラインレート | 速度がずれると縦横比が崩れる(エリアには無い故障モード) |
| TDI 段数 | 32 / 64 / 128 / 256 | 感度が段数倍。ただし同期がずれると段数ぶんボケる |
| 照明 | ライン照明が必須 | リング/ドームは使えない(1 ラインしか要らない) |
実装するなら: センサを高さ 1 のカメラにし、レイアウトに搬送速度とラインレートを持たせ、
1 ラインずつ撮って積む。TDI は M ライン積算 + 同期誤差をずらし量として与えれば、
「同期がずれるとボケる」という実機の主要な故障モードまで再現できる。