dpc_integrate — OPTICS grating_interf op

• データ種: table → table

• 呼び出し: import fullseye as fs; fs.ledger.dpc_integrate(dpc_rad, pixel_um, distance_mm, analyzer_period_um, wavelength_nm=None, energy_kev=None, axis=1, baseline='left', baseline_px=8, delta=None) (実装を直接呼ぶなら import gratinginterf; gratinginterf.dpc_integrate(dpc_rad, pixel_um, distance_mm, analyzer_period_um, wavelength_nm=None, energy_kev=None, axis=1, baseline='left', baseline_px=8, delta=None)、台帳から引くなら opsoptics.get("dpc_integrate"))

使い方

微分位相(縞の位相のずれ φ)を格子の感度の向きに積分して、波面の位相 Φ [rad] に戻す。

屈折角 α = φ·p2/(2π d)(Weitkamp ら 2005 の式 1)、∂Φ/∂x = (2π/λ)·α。画素の中で平均した α を画素の幅で足すと、画素の境界での Φ が出る(np.cumsum)。返すのは隣り合う境界の平均(画素の中心)。dpc_rad は 2-D の図か、grating_three_image_retrieve の返り値(表。dpc_rad を取り出す)。delta(屈折率の 1 からのずれ δ)を渡すと、投影の厚さ t = −Φ·λ/(2π δ) [µm] も返す。

積分の定数(と、基準と試料の間の格子のずれによる微分位相の一定のずれ)は baseline で決める:

"left" 各行の最初の baseline_px 画素(試料の無い縁)で Φ = 0

"both" 両端の baseline_px 画素で Φ = 0 になるように、行ごとに一次式を引く

(微分位相の一定のずれ = 位相の傾きを消す。試料が両端に掛からないことが前提)

"none" 何も引かない(最初の境界で Φ = 0)

★折り返し(fail-closed): 微分位相は (−π, π] に折り返されている。本当の φ が π を超えた画素では隣と 2π 近く跳ぶ。積分の向きに隣り合う画素の差が π(Itoh の条件。数学で決まる値なのでつまみにしない)を超える画素が 1 つでもあれば、どれだけ足すべきか決まらないので値を返さずに拒否する(縞の位相を大きくしない —— 距離 d を短くするか、細かい画素で撮る)。NaN(grating_three_image_retrieve の無効画素)も拒否する。

正直な限界: 折り返しは「隣との跳び」でしか見えない。平らな背景の隣にある 1 画素だけが π を超え、折り返した値が背景と π 以内に収まる場合(縁の 1 画素など)は、折り返した図だけからは見分けられない(本当の跳びが π を超える = 標本化が足りない、という Itoh の条件の外)。

返り値 dict: phase_rad(H, W)/ thickness_um(δ があるとき)/ refraction_urad / max_jump_rad(実測の隣との差の最大)/ baseline。Raises ValueError: 2-D でない・NaN/Inf、正でない画素・距離・周期・波長、wavelength_nm と energy_kev の両方 / どちらも無い、axis が 0/1 でない、未知の baseline、baseline_px が幅の半分を超える、δ ≤ 0、隣との差が π を超える。

ファミリ共通の入力契約(fail-closed)

optics の全 op は入力を検証してから計算する(黙って通さない):

• 単位は引数名に埋め込む — _mm / _um / _deg / _mrad。mm と µm の取り違えは crash ではなく「もっともらしく間違った答え」なので、名前で防ぐ。大きさから単位を推測する処理は一切しない。

• 文字列は ValueError — float('50') は成功してしまうため、未パースの設定値が長さとして通り抜ける(実測: thin_lens('50', '200') がもっともらしい 66.667 mm を返していた)。bool も True == 1 の暗黙昇格として拒否。

• complex / masked array は ValueError(実数枠のみ。虚部の無言切り捨て・マスク剥がしを拒否)。NaN/Inf は全入力で ValueError。

• 0 除算とその親戚を名指しで拒否: 焦点距離 0・曲率半径 0・屈折率 <= 0・不透明な開口(全 0 なので正規化が 0/0)・総和 <= 0 の PSF・S0 = 0 の Stokes ベクトル・物体が前側焦点にある(像が無限遠)。

• 非有限を返すのは 2 op だけ、しかも契約として明記: depth_of_field の過焦点距離以遠の far_mm = inf(それが過焦点距離の定義)と gaussian_beam のウエストでの wavefront_radius_mm = inf(平面波面の曲率半径)。どちらも有限の相棒(far_is_infinite / curvature_per_mm)を併せて返す。それ以外の無言 NaN/Inf は内部で検出して ValueError —「float64 が溢れた」と「答えが無限大」は別の主張なので、後者の顔で前者を返さない。

• サイズ上限: 生成格子は optics.MAX_GRID(4096)、供給された場/PSF/開口は optics.MAX_FIELD_ELEMENTS(2^24)、ABCD 素子列は optics.MAX_SYSTEM_ELEMENTS(1024)、Zernike は MAX_ZERNIKE_TERMS(512)/ MAX_ZERNIKE_ORDER(40)/ MAX_ZERNIKE_BASIS(2^25)。小さな引数から巨大な内部確保が起きる経路(実測: n_max=40 × 4096² で 108 GB)を fail-closed で塞ぐ。

• 物理的に不可能な状態も拒否: 偏光度 > 1 の Stokes ベクトル、負の透過率、負の強度、n-|m| が奇数などの不正な Zernike 添字。

詳しい使い方ガイド

• optics_imaging ファミリ ガイド

参考(サンプルデータ・文献)

• サンプルデータ カタログ(DL URL / ライセンス) — 2-D は skimage.data(BSD/public)+ 合成、3-D は実データ源(Stanford/PDS 等)の DL URL。

• 演算子の来歴・参考文献 — この op 族の元になった研究/手法の出典。

• アルゴリズムの正典(著者・年)と用途は上記ファミリ使い方ガイドに記載。

実行できる例(この op を実際に呼ぶ検証済みサンプル)

• grating_interferometry — py -3.11 examples/grating_interferometry.py

• poc_grating_interferometry — py -3.11 examples/poc_grating_interferometry.py

型が繋がる次の op(table を入力に取れる)

abcd_matrix · wavefront_stats · sfr_from_edge · paraxial_trace · seidel_coefficients · spot_stats · tolerance_analysis · wavefront_from_opd

同カテゴリ(grating_interf)

talbot_grating_design · grating_stepping_simulate · grating_three_image_retrieve · darkfield_scatter_relation · talbot_carpet · talbot_source_visibility · grating_step_period_estimate


*Provenance: gratinginterf.py — OPTICS operator registry. この per-op ノートは tools/opdocs.py md が自動生成(手編集しない)。*

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