<!-- fullseye guide: 機械視覚の周辺知識。op ではなく、op に渡す値の
出どころを示す教材。関連 op: interface_budget -->
インターフェースの違いは frame_grabbers.md にある。こちらはケーブルそのもので、
現場で構成が決まる理由の多くがここにある(距離・給電・可動部)。量は少ない。
| 規格 | ケーブル / コネクタ | 実用長(標準グレード) | 給電 |
| --- | --- | --- | --- |
| Camera Link | MDR-26 / SDR-26(太い・重い) | Base で 10 m 前後。クロックを上げるほど短くなる | PoCL 約 4 W。専用ケーブルが要る |
| Camera Link HS | CX4 / SFP+ / 光ファイバ | 銅で数十 m、光で数百 m〜 | 無し(別電源) |
| CoaXPress | 75 Ω 同軸(BNC / DIN 1.0-2.3 / Micro-BNC)1 本〜4 本 | CXP-12 で 40 m 前後、速度を落とせば伸びる | PoCXP 24 V・約 13 W。同軸 1 本に電源・制御・データが全部乗る |
| GigE Vision | Cat5e/6/6a(RJ45、産業用は M12 X-coded) | 100 m(規格上限) | PoE 802.3af 15.4 W / 802.3at 30 W |
| 10GigE | Cat6a(100 m)または SFP+ DAC / 光 | 同上 | PoE++ 対応機は限られる |
| USB3 Vision | micro-B / Type-C | 3〜5 m(パッシブ)。延ばすならアクティブ光ケーブル | バス給電 4.5 W(5 V・900 mA) |
| Opt-C:Link(アバールデータ) | 光ファイバ(コア 50 / 62.5 µm、クラッド 125 µm) | 数百 m | 光なので給電できない(カメラ側に別電源が要る) |
構成が距離で決まる例: 装置が大きい・電気ノイズが多い(溶接、サーボドライブの近く)
現場では、帯域より先に距離とノイズ耐性で規格が決まる。Camera Link は 10 m 級で頭打ち、
GigE は 100 m、光(CLHS / Opt-C:Link)は数百 m。ただし光は給電できないので、
カメラ側の電源配線が別途要る ―― 「ケーブル 1 本で済む」のは PoCXP か PoE のとき。
• PoCXP / PoE / PoCL / USB バス給電はどれも「ケーブル 1 本で済ませる」ための仕組み。
配線が減るぶん可動部の断線リスクも減る。
• ただし電力に上限がある(PoCL 4 W < USB 4.5 W < PoCXP 13 W < PoE 15.4/30 W)。
冷却機構つきカメラ(Vieworks VP のペルチェ冷却など)や高速機は上限を超えるので、
別電源が前提になる。
• PoE はスイッチ側の電力バジェットも効く。カメラ 8 台を 1 台のスイッチに載せると、
ポートごとの上限とスイッチ全体の上限の両方に当たる。
固定配線と可動配線はまったく別物で、普通のケーブルを可動部に使うと必ず断線する。
| 種別 | 用途 | 効く仕様 |
| --- | --- | --- |
| 標準(固定) | 盤内・据置 | 曲げ半径の指定は緩い |
| 高屈曲(ケーブルベア用) | 直線往復(ガントリ、XY ステージ) | 最小曲げ半径(外径の 7.5〜10 倍が目安)、屈曲寿命(1000 万回級で規定される)、ジャケットは PUR が多い |
| ロボットケーブル(耐捻回) | 多関節ロボットのアーム | 屈曲に加えねじりに耐える構造。撚りピッチと編組シールドの設計が違う |
• シールドが先に壊れることが多い。箔シールドは屈曲で裂けやすく、可動部では編組
(ブレード)が要る。シールドが劣化すると、断線ではなくノイズによる伝送エラーとして
出るので、症状が「たまに画像が乱れる」になり原因が分かりにくい。
• 曲げ半径を守れないと寿命が桁で落ちる。ケーブルベアの半径はケーブル外径から決まるので、
太いケーブル(Camera Link)ほど可動部に不利。同軸 1 本の CoaXPress や
Cat6a の GigE のほうが取り回しやすい。
• 光(Opt-C:Link / CLHS)は細く軽くノイズに強いが、曲げ半径が厳しい(コアが折れる)。
可動部に使うなら耐屈曲仕様のファイバが要る。
1. フレームレート / ラインレートの実効値はケーブル長で下がりうる(CXP は距離で
速度をネゴシエートする)。interface_budget は規格上の帯域を返すので、長距離構成では
1 段落とした値で見積もる。
2. ノイズ由来の伝送エラーは、画像にランダムなライン欠け・ビット化けとして出る。
合成データにこの故障モードを入れておくと、現場で「たまに壊れる画像」に強いモデルに
なる(現状 optscene には未実装)。
3. 給電の上限が冷却の可否を決め、冷却の可否が暗電流を決める(sensor_spec(dark_e_per_s=))。
ケーブルの話が最終的にセンサの雑音まで繋がる。