fourier_plane_filter — OPTICS wave op

• データ種: なし → cimage(引数だけで決まる op —— 画像やデータの入力を取らない)

• 呼び出し: import fullseye as fs; fs.ledger.fourier_plane_filter(size=64, kind='derivative_x', order=1, charge=1, radius_frac=0.25, pixel_pitch_um=1.0) (実装を直接呼ぶなら import optics; optics.fourier_plane_filter(size=64, kind='derivative_x', order=1, charge=1, radius_frac=0.25, pixel_pitch_um=1.0)、台帳から引くなら opsoptics.get("fourier_plane_filter"))

使い方

4f 系のフーリエ面に置く複素透過関数 H(fx, fy)。

返るのは numpy.fft.fftfreq の並び(fftshift しない)の complex128 (size, size) で、four_f_filter にそのまま渡せる。空間周波数の単位は cycles/um(fftfreq(size, d=pixel_pitch_um))。

*kind*:

identity

H = 1。4f 系は結像するだけ —— 出力は入力の 180 度回転になる。

block

H = 0。出力は厳密にゼロ(フーリエ面を塞いだ状態)。

derivative_x / derivative_y

H = (i*2*pi*f)**order。出力は *order* 階の空間微分。レンズが微分を計算するのがこの 1 行で、光コンピューティングの核である。

laplacian

H = -(2*pi)**2 * (fx**2 + fy**2)。等方な 2 階微分。

lowpass / highpass

|f| <= radius_frac * f_nyquist の円形開口(と、その補集合)。

f_nyquist = 1/(2*pixel_pitch_um)。空間フィルタリングの教科書例。

hilbert_x

H = -i*sign(fx)(fx = 0 と、偶数長のナイキストのビンは 0)。

片側位相で縁が立つ —— シュリーレン法の数値版。★ナイキストを 0 に

するのは、fftfreq が偶数長で -1/2 だけを返し対になる +1/2

が無いためで、残すと実数偶関数の出力が奇対称を厳密に満たさない

(実測 1.6e-09 → 0 にして 2.3e-16)。離散ヒルベルト変換の標準的な扱い。

vortex

H = exp(i*charge*phi) の渦位相板。*charge* は位相の巻き数で、

フーリエ面の閉路を 1 周すると位相が厳密に 2*pi*charge 進む

—— 整数の不変量なので門にできる。★DC 項は 0 にする(phi が

原点で定義されないため)。結果として平均が落ちるので、この板は

等方な縁強調(半径方向ヒルベルト変換)として働く。

真値(この op が再現するもの):

• identity は four_f_filter を通すと入力の 180 度回転に一致 —— 実測で最大絶対差 3.4e-16(64x64 のガウシアン、pixel_pitch_um=1)。ビット一致ではない: FFT の往復が 1e-16 の屑を乗せる。ゼロ距離伝搬のように短絡すれば厳密にできるが、それは identity だけの特別扱いになる。

• derivative_x order=1 をガウシアン exp(-x**2/w**2) に当てると -2x/w**2 * exp(-x**2/w**2) に一致(帯域制限の範囲で)。

• vortex の巻き数は閉路上の位相差の和を 2*pi で割って厳密に *charge*。

• lowpass + highpass = identity(同じ *radius_frac* で厳密に 1)。

Raises ValueError: *kind* が上の一覧に無い / *size* が 2 未満または MAX_GRID 超 / *order* が 0..8 の外 / *charge* が -32..32 の外 / *radius_frac* が 0 以下または 1 超 / *pixel_pitch_um* が非正・非有限。

ファミリ共通の入力契約(fail-closed)

optics の全 op は入力を検証してから計算する(黙って通さない):

• 単位は引数名に埋め込む — _mm / _um / _deg / _mrad。mm と µm の取り違えは crash ではなく「もっともらしく間違った答え」なので、名前で防ぐ。大きさから単位を推測する処理は一切しない。

• 文字列は ValueError — float('50') は成功してしまうため、未パースの設定値が長さとして通り抜ける(実測: thin_lens('50', '200') がもっともらしい 66.667 mm を返していた)。bool も True == 1 の暗黙昇格として拒否。

• complex / masked array は ValueError(実数枠のみ。虚部の無言切り捨て・マスク剥がしを拒否)。NaN/Inf は全入力で ValueError。

• 0 除算とその親戚を名指しで拒否: 焦点距離 0・曲率半径 0・屈折率 <= 0・不透明な開口(全 0 なので正規化が 0/0)・総和 <= 0 の PSF・S0 = 0 の Stokes ベクトル・物体が前側焦点にある(像が無限遠)。

• 非有限を返すのは 2 op だけ、しかも契約として明記: depth_of_field の過焦点距離以遠の far_mm = inf(それが過焦点距離の定義)と gaussian_beam のウエストでの wavefront_radius_mm = inf(平面波面の曲率半径)。どちらも有限の相棒(far_is_infinite / curvature_per_mm)を併せて返す。それ以外の無言 NaN/Inf は内部で検出して ValueError —「float64 が溢れた」と「答えが無限大」は別の主張なので、後者の顔で前者を返さない。

• サイズ上限: 生成格子は optics.MAX_GRID(4096)、供給された場/PSF/開口は optics.MAX_FIELD_ELEMENTS(2^24)、ABCD 素子列は optics.MAX_SYSTEM_ELEMENTS(1024)、Zernike は MAX_ZERNIKE_TERMS(512)/ MAX_ZERNIKE_ORDER(40)/ MAX_ZERNIKE_BASIS(2^25)。小さな引数から巨大な内部確保が起きる経路(実測: n_max=40 × 4096² で 108 GB)を fail-closed で塞ぐ。

• 物理的に不可能な状態も拒否: 偏光度 > 1 の Stokes ベクトル、負の透過率、負の強度、n-|m| が奇数などの不正な Zernike 添字。

詳しい使い方ガイド

• optics_imaging ファミリ ガイド

参考(サンプルデータ・文献)

• サンプルデータ カタログ(DL URL / ライセンス) — 2-D は skimage.data(BSD/public)+ 合成、3-D は実データ源(Stanford/PDS 等)の DL URL。

• 演算子の来歴・参考文献 — この op 族の元になった研究/手法の出典。

• アルゴリズムの正典(著者・年)と用途は上記ファミリ使い方ガイドに記載。

実行できる例(この op を実際に呼ぶ検証済みサンプル)

• optics_four_f_processor — py -3.11 examples/optics_four_f_processor.py

型が繋がる次の op(cimage を入力に取れる)

angular_spectrum_propagate · four_f_filter · jones_apply

同カテゴリ(wave)

airy_pattern · angular_spectrum_propagate · fraunhofer_pattern · four_f_filter · gaussian_beam · defocus_from_shift · pupil_psf · pupil_blur


*Provenance: optics.py — OPTICS operator registry. この per-op ノートは tools/opdocs.py md が自動生成(手編集しない)。*

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